WOLF-孤独のその先-



え…何…?


あまりの驚きにキョロキョロしながら運転席の方へと目を向けると、ミラー越しに運転手と目が合い




「こんなソウは初めてみたな」と言いながら肩を震わせクククッと笑っている。




こんなソウ…?




「そもそもソウが女と話してるだけでレアなのに、さらにオニってッ!」




笑いをこらえようとしてるのか、それともこらえる気がないのか笑いが止まらないらしい運転手を私は唖然と見つめるしかなくて




「うるせェ」




さっきまで怒っていたソウは怒りが収まったのか、私を睨んでた瞳をゆるめて運転席へと視線を変えた。




それからしばらく笑い続ける運転手にソウは「黙ってろ」と言っていたけどそれでも笑いは止まらなくて、もう諦めたのか私にも怒るのをやめたみたいだった



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