WOLF-孤独のその先-



キョウヤがうちに来るという感情半分、早く会いたいと思う感情が半分。




私の心臓はうるさく音を上げる。





エレベーターホールに着きロックが解除されると入り口付近で待っていたキョウヤの背中が目に入る。




「キョウヤ」




その背中に向かって緊張のせいか少し震える声を出すと





私の呼びかけに気が付いたキョウヤが振り返って少し口角を上げた。




その整い過ぎた表情にやっぱり心臓はどくとくと音を高め、女の子達が街で騒ぐのも納得してしまう。





「お仕事お疲れ様」




「あぁ」




朝ぶりのキョウヤに、何故か会えた事が凄く嬉しい。



たった10数時間か会えてなかっただけなのに…気持ちが高揚してしまう。





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