WOLF-孤独のその先-
「じゃあどうするの!?」
「とりあえずお前は帰れ。送ってくから」
「は!?何言ってるの?こんな時に!」
そんな事してる時間があるなら一刻も早くソウ達に伝えないと!
「お前が行っても足手まといなだけだろ」
そのケイゴの言葉はハッキリ言って正論なのかもしれない。
だけど私は帰るつもりなんて毛頭ない。たとえケイゴに止められようが、あとでキョウヤに怒られようが。
「私は帰らない!ソウを助ける!いつまでも守られてばかりな私じゃない!!」
ソウはいつだって私を守ってくれていた。
どんな時も、私を支えてくれていた。
「ケイゴが何て言おうと私は行くから!!」
そう言ってケイゴを睨みつけると何を思ったのか、こんな状況だというのにあろう事か彼は「ぶっ」と吹き出すように笑った。
本当…なんなの!