WOLF-孤独のその先-



「お前、本当面白れェ奴だな」




「はぁ!?」




「キョウの女でソウの幼馴染なんて普通天狗になっても可笑しくねェのに。本当バカ」





本当バカって!こんな時にそんな事言わなくても良いじゃん!!





「しかもどうせ置いてったら勝手に一人で行くんだろ。一人で行かれるくらいなら連れて行った方がマシだわ」





ケイゴはスーツのポケットから車のキーを取り出すと笑って口を開く。





「キョウに怒られる役はお前だからな」





「うん!分かってる!!」




今ソウの元へと駆け付けたら私は確実にキョウヤに怒られる。




護衛の意味ないだろって。
そもそも護衛のケイゴと一緒に行く時点でめちゃくちゃ怒られるに決まってる。





だけど私は自分のためにソウを見捨てたりしない。自分が守られてるばかりなんて嫌だ。
私だってソウの力になりたい。





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