WOLF-孤独のその先-



そして倉庫前に着いた途端「待て!ナオ!」そんなケイゴの大きな声を無視して私は車を降りると走り出した。





どうかソウ無事でいて…そう思わずにはいられない。





倉庫の前では数人の男の子達が倒れていて、中に入らなくても何か起きているのは一目瞭然だった。





そして前回は閉まっていなかったはずの倉庫の鉄製扉が何故か閉まっていて




私はその扉を無理矢理開くと中へと駆け込んだ。





「ソウ!!」





あたりは薄暗くジメジメとしていて、なんだか血の臭いもするし足元には数人が転がり倒れている。




なのにやけに倉庫内はシンとしていて、私のソウを呼ぶ声がやけに響いた。





「お前誰だ?」





そんな声が私のすぐ横から聞こえてきてビクリと肩が震える。





< 468 / 567 >

この作品をシェア

pagetop