WOLF-孤独のその先-
「じゃあもう行け」
「え?…うん」
「あの人めっちゃこっち睨んでるから」
少し笑っているソウに言われソウが見つめる先を私も視界に入れると、そこには思い切り私達を睨んでるキョウヤの姿。
さっきソウと抱き合ってても全く睨んで無かったのに何故!?ってぐらい睨んでる。
「ソウは怪我平気?」
「おう、平気だ。だからもう行け」
ソウに背中を押されキョウヤの方へと身体を向けさせられる。
「ナオ」
「うん?」
「幸せにしてもらえよ」
それは凄く穏やかで、
そしてとても優しくて
いつだって温かい
そんなソウの言葉だった。