WOLF-孤独のその先-



19時少し手前、ポケットに入れていた携帯が震えて確認するとケイゴからのお迎えメールだった。





それからしばらくして来たケイゴはさっきのスーツ姿とは違って私服になっている。





いきなりのケイゴの登場に白夜月のメンバー達がわらわらとケイゴに集まり皆んな楽しそうに話していて





これが俗に言う男の友情ってやつか。
そんな風景をぼーっと見ながらなんか羨ましいななんて私らしくない事を思ってみたりする。





「おい、行くぞ」





話が終わったのか、プレハブ前で待っていた私にケイゴは近づいてくるとテーブルに置いてあったスクールバックを持ってくれる。




「良いよ、自分で待つから」




「んだよ。黙って来い」





機嫌が悪いわけじゃないのに、相変わらず口の悪いケイゴはやっぱり実は優しくてそんな似合わない紳士的な事をしてくれる。





「じゃあソウまた明日ね」





ケイゴの後ろを追いながら、隣でポケットに手を突っ込み立たずんでいたソウに手を振ると小さく笑って片手を上げてくれた。





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