WOLF-孤独のその先-



キョウヤは少しばかり目を見開くと



「お前、変わってるな」




何故だか小さく口角を上げて笑った。




その表情に思わず胸がドキンと音を上げる。




「初めて言われた」



「…………」



「綺麗なんて」



え?そうなの?
こんなに綺麗なのに今まで言われたことないの?



「もったいないか…」私がさっき言った事を思い出すかのようにキョウヤは呟くと



「あの辺あんまりウロつくなよ」




そう言って寝室へと戻って行ってしまった。




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