WOLF-孤独のその先-



暗い視界の中でもすでに私はあの一瞬の光景も鮮明に覚えてしまっている。




さっき空き教室の中にいたのは




制服が乱れた女の子と



ワイシャツの肌けた梶くんだった……。







まさか、あの爽やかでカッコ良い梶くんがこんな所でこんな事をしていたなんて…




ソウが手を離したのか、暗かった視界が明るくなり唖然と立ち尽くす私に苦笑いを落とす。




「あれは、梶くんの彼女?」




梶くんに彼女がいるなんて話し一度だって聞いた事がない。だけど一応聞いてみた




「違げェよ」




だけど私の願いも惜しく、やっぱりそういうことの為の友達なのかと何だか嫌に気持ちが落ちてくる




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