WOLF-孤独のその先-



「うん…」




だけどあまりにソウが真剣な声で言うものだから、私は小さく返事をするので精一杯だった。




「ソウはあそこに梶くんがいるの分かってたの?」




「まぁな」




「だからさっき私が来るの知ってあそこに来たの?」




「あぁ」




「そっか」



手を引くソウの背中を見つめながら、さっき見た出来事は見なかった事にしようと心の中で呟いた。





< 70 / 567 >

この作品をシェア

pagetop