WOLF-孤独のその先-



男と繁華街を歩き出してわりとすぐだったと思う




「おい」




後ろから聞こえてきた声




「聞いてんのか」




その声はどこか不機嫌で
すぐ後ろからするものだから、人にぶつかってしまったのかと思いながら後ろを振り返った時だった。





「あ…」



目の前にはキョウヤ



すこぶる機嫌の悪そうなキョウヤの姿。





「お前、何してんだよ」




何って…




「ご飯」



「飯?」



「ご飯行くところ」




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