WOLF-孤独のその先-


掴まれた腕を見つめながら「ふぅ」と溜息を吐き出すと、目の前でニコニコと笑う男に目をやる



別にこの人が悪いわけじゃない、こんな時間にこんな所にいる私が悪い。



これじゃあナンパして下さいって言っているようなものだって事も分かってる。




だから私は別に大げさに怒ったりしないし、嫌がったりだってしない




ただこの目の前の男が離れて行くのを待つだけ。諦めて去って行くのを待つだけ




「よし!じゃあ行こう!」そういきこんで金髪男が私の腕をグイっと引いて歩き出した時の事だった




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