我追う者は去り。
「……お兄ちゃん、また変なごっこ遊びしてるの?」
ひょこっと、覗き込むようにした子ヤツは
瑠奈であり、地球人だ。
そして我の妹。
「ごっこ遊びなどではない、さっさと出ていけ。」
右手で、しっしっ、と追いやる。
「不気味だからやめてよね。
もう、お兄ちゃん高校生だよ?」
「あぁ、そうだったな。」
「なにが、そうだったな、よ。
今日も学校行かなかったんだ?明日は行きなよ。」
「…馬鹿らしい、行く意味や筋がわからん。」
「…はあ。ならどうして受験したの。」
「観察だ。」
「…もう嫌だ、こんなお兄ちゃん。
あぁもう!受験勉強教えてもらいたかったのに。私が馬鹿だったわ。」