恋愛シュガー


「ひなた!早く食べちゃい…ちょっと!あんたどうしたの?」



そう言いながら薄ら笑いを浮かべるお母さん。



「だろ?!ハハハ!!マジウケる!(笑)」



お母さんに同意を求めるように笑い出した拓海。そんな拓海に釣られてリビングにいるあたし以外の人は爆笑していた。



あたしはそんな家族をほったらかしにして席に座った。黙々とジャムのついたパンを食べる。



食べてる間もリビングは賑やかだった。



「いってきますっ!!」



半分食べ終えたところで、パンを皿の上に置いて家を後にした。



「…ひなた?!」



あたしの名前を呼ぶ声が聞こえた気がしたけど、気にすることなく玄関の戸を閉めた。


…まったく!
人の顔見て笑うなんて失礼な人たち。



そんなことを思いながら鞄を肩にかけた。



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