恋愛シュガー
結局、電車の中にあの人は居なくてガックリ肩を落としながら学校へ向かった。
「ちょっと!ひなた?!なにその顔!」
教室に行くと美穂はすごい顔をしてあたしに近寄ってきた。
そんなにあたしの顔って変?
そういえば…今日はやけに人の視線を感じた気がする。
でも今はそんなことどうだっていい。
「会えなかったぁ~…!」
美穂に慰めてもらおうと抱き付こうとした瞬間、「はいはい」と言って軽く交わされてしまった。
「取り敢えず…トイレ行こう」
そう言われて美穂に腕を掴まれた。
トイレに向かう間、どこからかクスクスと笑う声が聞こえる。
周りをキョロキョロ見るとあたしの方を指差して笑っていた。