恋愛シュガー
「一緒に帰ろ?」
あたしは即答で「うん!」と大きく頷いた。
確か前もこんなことあったなぁ…
そんなことを思いながら王子をチラッと見る。
「あの…隼人くんですよね?」
「そうだけど。」
後ろを振り向くと女の子が立っていて少し俯きながら王子に話しかけていた。
チラッとその子と目が合いあたしは軽く会釈をする。
でも、女の子は会釈することなく少し睨むようにあたしを見ていた。
あたしは目を逸らし下を俯く。
「…好きです!付き合って下さい!」
あたしは顔を上げてソッと王子を見る。
「ごめん。俺好きな子いるから」
その言葉を聞いた瞬間女の子は涙ぐんで軽く礼をするとどこかへ走って行ってしまった。