恋愛シュガー


そして日曜日。


王子の誕生日が来週と迫った今日。


あたしは駅前でチラチラと時計を見ながら美穂の姿を探す。



「おっそいなぁ…」



今日は大切な日なのにぃ…


服装とかプレゼントを決めればもしかしたらもしかすると王子との恋が発展する…っていうのもあるかもしれない。


そう思うと自然と笑みが零れる。


この一週間、あたしは誕生日会のことを想像しながら王子の笑顔とか私服姿とかロウソクの火を消す姿とか‥



色んなことを想像した。



「えへへ‥。早く行きたいなぁ。」



「…ひなたキモい。」



そんなことを考えていると不機嫌そうな顔をした美穂があたしの顔を覗く。



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