恋愛シュガー


「ひなちゃ~ん!」


ゴミ箱に捨てようと手を伸ばしたその時、後ろの方であたしの名前を呼ぶ声が聞こえた。


遠くから見ても分かる茶色の髪の毛。


「ハァ…ハァ。ひなちゃん速すぎ!(笑)」


膝に手をつけて息を整える彼。


名前なんだっけなぁ…。
王子のことで頭がいっぱいだったから覚えてないや



「…あの。えーと…」


なんて呼んだらいいか分からずそんな言葉を繰り返すあたし。


「そういやー…名前言ってなかったっけ?俺の名前はシンゴ。」


そんなあたしに気を使ってくれたのか自分から名前を言ってくれた。



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