恋愛シュガー
「うっさい!」
バシッ―!
その怒鳴り声と共に美穂の右手があたしの頭にヒットした。
…遠慮って言葉知らないのかな。
そんなことを思いながら両手を頭に置く。
「…乗る時間帯が違うんじゃないの?」
溜め息混じりに美穂はそう言った。そんな美穂の言葉にハッとする。
そういえば…あの日も遅刻気味だったっけ。
あのとき乗っていた電車はいつもより人が多く感じた。
いつもよりなんか違和感感じたもんな…
そっか…
時間帯が違ったんだ!
「美穂っ!ありがとう!大好きぃ!」
そう言いながら前屈みになって抱き付くように美穂の体をギュッ~と抱き締めた。