恋愛シュガー


まだ陽の当たらない午前六時。眠そうな顔をする自分に喝をいれるためほっぺを両手で叩く。



それでも閉じようとする瞼を刺激するように瞼を痛いくらいに引っ張る。



きっと今のあたしは変な顔をしているに違いない。



ある程度時間が経ったあと、あたしは化粧箱を手にした。


「いってきま~す!」



勉強道具が入った鞄を片手に家をあとにする。



目的地は近所にある市民図書館。


もう来てるかな?



そんなことを思いながらあたしは笑みをこぼす。
王子の姿を想像すると自然と笑みがこぼれるのだ。



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