恋愛シュガー


今日はいつもよりも空気が澄んでるように感じる。
周りの景色もいつもよりハッキリと見えて自分の心が美化されてるような…そんな気さえする。



王子に会えるってだけであたしの気持ちはすごく爽やかだった。



「王子ぃー!」



少し離れた場所から王子の名前を呼ぶ。
でも王子は気付く素振りも見せない。
何故なら…たくさんの女の子に囲まれていたから気付くはずなかった。



遠くからかすかに見える王子。あたしと王子の距離ってこんなに離れてるものなんだ。



「ひなたちゃーん!」



ふと顔を上げると遠くの方からあたしに向かって手を振る王子。
あたしは小走りで王子の元へ向かう。




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