恋愛シュガー
電車は各駅に止まり、人が入ったり出たり…
とにかく忙しい。
―早く着かないかなぁ。
なんて思いながら携帯を構っていると、
今度はすごい人数の高校生が入ってきた。
途端にあたしはどんどん壁の方へ追いやられる。
―ドンッ
思いっ切り壁にぶつかり、あたしは思わず座り込んでしまった。
「大丈夫?」
その声と共に差し出された大きくて優しい手。
ゆっくり顔をあげるとそこには、
茶髪の髪をしたちょっとやんちゃそうな男の子。
「あ、はい!」
あたしは彼の手をソッと握った。