恋愛シュガー


「始めっ!」


その合図と共にテスト用紙に自分の名前を書く。


いつもなら始まって5分経ったところであたしはシャーペンを机の上に置いて寝る体勢に入る。



これ以上分からない問題を真剣にやったって無駄だって分かってるから。


でも今日のあたしは違った。今日はスラスラと問題が解ける…



自分でもビックリするくらい問題が解ける。


問題を解いていく中で頭の片隅には王子と一緒に勉強をしてきた日々が頭の中に思い浮かぶ。



頑張ればまた褒めてくれるかな。



また…王子と話せるかな?



そんなことを思いながらテストに取り組むあたし。


゛頑張れ゛



王子にそう言われてる気がしてあたしはよりいっそう頑張れた。



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