恋愛シュガー


美穂は最初からそのつもりだったんだ…
最初から行く気なんか更々なかったんだ。



そう理解するのに時間はかからなかった。



「美穂なんだって?」


「よ、用事出来たって。」



あたしは嘘がバレないように愛想笑いを浮かべてそう答えた。


「これからどうしよっか?俺なんかといても楽しくない「いいえ!そんなことないです!!映画みにいきましょう!」


あたしはそう言い捨てて王子の答えを聞くことなく前をスタスタと歩く。



断られたらどうしよう…



そんなことを思うと返事なんか聞けなかった。



「相変わらず面白いね♪ひなたちゃん」



早歩きしたにも関わらず王子はあっという間にあたしの横を歩く王子。



< 65 / 164 >

この作品をシェア

pagetop