恋愛シュガー
「うん。なんかあるみたいよ。でも分かる気もするけどね(笑)だってあの王子だよ?キャー!」
「勝手に妄想しないの。で?諦めんの?」
美穂にそう聞かれ、うんともすんとも言えなかった。
「ちょっと。ひなた?」
「…分かんないよ。王子のことは好きだけどさ」
「隼人には聞いたの?隼人の口からちゃんと聞いたの?」
あたしは静かに首を横に振った。それと同時に零れる美穂の溜め息…
「あのねぇ…嘘ってこともありえるかもしんないじゃん。」
そんな美穂の言葉にハッとした。
そうだ…
あたし王子から何も聞いてない。
肝心なことを忘れてた。