恋愛シュガー
「うわぁぁん………」
そんなことを言いながら右行ったり左行ったりを繰り返す。
ゴロゴロするのにいっぱいいっぱいであたしは気付かなかった。
まさか発信ボタンを押してたなんて…。
そんなことが起きてるなんて知らないあたしは「いやぁぁ…」とか「無理ぃぃ…」とかわけの分からないことを叫んでいた。
「どうしよぉ…」
そんなことを呟いて目線を携帯画面に向ける。
そこに映っていたのは密かに隠し撮りした王子の貴重な横顔の待受画面じゃなくて゛通話時間1分00秒゛と書かれた画面。
あたしは恐る恐る携帯を耳に当てる。