約束は永遠に
「・・・大丈夫か?」
完全にディルの気配が消えたあと、リムはサーシャに声を掛ける。
「え、ええ・・・ごめんなさい・・・」
「あの後、あの騎士が酒場に入っていくのを見たって酒屋のおばさんから聞いて、嫌な予感がして戻ってきたんだ。良かった。間に合って」
「助かったわ・・・ありがとう・・・リム」
サーシャの身体はまだがたがたと震えている。
その震えを抑えようとリムはサーシャを抱きしめる。
「落ち着け、サーシャ。大丈夫だから。俺がついてる」
リムの体温を感じ、サーシャは少しずつ落ち着きを取り戻していく。
ゆっくりと、何回かサーシャは深呼吸するとリムの身体から離れた。