優しくて温かい場所(Gently warm place)
四話☆☆政略結婚

私達は、飛行機の中でも話もせず
神崎さんは、ずっと書類を確認したり
パソコンをさわったりしていた。

この人は、仕事一筋の方だと
思った。
私は、窓から外を眺めて
眠くなったら寝て過ごした。

長い時間のフライトも終わり
私達は、ニューヨークについた。

神崎さんは、私を住居に連れていき
自分は、会社に行った。
「今日は、少し早く帰ります。
咲桜さんは、ゆっくりしていて
下さい。
英語は、万能だと伺っていますので
自由にされて下さい。」
「はい、ありがとうございます。
いってらっしゃいませ。」

神崎さんが、出掛けてから
家中をみて回り、キッチンをみて
冷蔵庫をみてから、買い物に出掛けた。
ベットは、部屋に一つずつ
置いてあり、少しホッとした。

買い物から帰り
綾華に電話した。

綾華も両親の元に到着していた。
「咲桜、大丈夫?」
「まぁ、なんとか。
神崎さんは、仕事人間みたいだから。
なんとか、やれるかな‥‥と。」
「いつでも、連絡するんだよ。」
「うふふ、ありがとう。」
と、電話を切ってから料理を始めた。

準備がすんでから、鞄の中身を
私の部屋だと思うクローゼットに
しまった。

父の秘書から、連絡があり
「婚姻届けは、受理されました。」
と、言われた。


まったく、勝手にだして。



はあっ、私、柳咲桜は、
本日、神崎咲桜となった。


22才の時である。
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