優しくて温かい場所(Gently warm place)
夜、八時過ぎに
神崎さんが、帰宅した。

「お帰りなさい。」
「ただいま」
「食事の準備できていますが
お食べになりますか?」
「ああ、お願いする。
着替えてくるから。」
と、自分の部屋に入った。

良かった、私の部屋だと
思っていた部屋は、間違ってなかった。

料理を温めて準備をした。

神崎さんに
「今日、
父の秘書から
婚姻届けが受理された
と、連絡ありました。」
と、伝えたら
「わかりました。」
と、言われた。

食事が終わると
神崎さんは、お風呂に入り
寛ぎなら、パソコンを操作していた。
私が、お風呂から上がると
「咲桜さん、ちょっと宜しいですか?」
「はい。」

「私は、神崎琢磨と言います。
あなたより5歳年上です。
父は、他界してますが
母がいます。
今は、健康ですから、家政婦と
暮らしてますが、身体が不自由に
なったら、お世話をお願いします。
それと、
貴方の瞳ですが、自分部屋以外は
コンタクトをお願いします。

私は、愛情とか、家庭を省みるとかの
感情はありませんが、神崎家の血筋は、
途絶えることは、できませんから
性生活は、必要な限り行います。
以上ですが、咲桜さんから
何かありますか?」

「いいえ、
ただ‥‥一つだけ
寝室は別でお願いします。」
と、言うと
「わかりました。」
と、神崎さんは答えた。

夫婦というより、
同居人みたいだ。

けど、ねちねち嫌な男じゃないから
それだけは、ほっとした。
と、一人で思っていたら

「では、準備ができたら、
私の部屋に来てください。」
と、言われた。

私は、覚悟をして
琢磨さんの部屋に行った。

琢磨さんは、淡白なのか
たんたんと抱いて欲を出すと
一人寝てしまった。

私は、シャワーを浴びながら
キスをされずにすんだ
少しだけ、ほっとしながら

私は‥‥‥
部屋に戻り、
自分の身体を抱きしめながら
智を想い・・・一人泣いた‥‥‥‥
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