優しくて温かい場所(Gently warm place)
∴∴疲れた
兄は、私がニューヨークに
行った翌年帰国して
私の話を聞いて、父に激怒したみたいだが
自分に、まだ力がなく
父にねじ伏せられた。
絶対に父みたいな
男になりたくない
父みたいな
政治家になりたくない
と、心に決めて
政治家の仕事を邁進していた。
一方、咲桜達は・・・
神崎の母は、あれから
二年は小康状態が
続いていたが、
ここ何日か
日に日に酷くなり
泣いて、わめいて
暴れての毎日だった。
神崎に施設に入れるように
何度も言うが
「自分の大切な母親を
施設になんかいれられるか?
お前がしっかり面倒みたらいいんだ。」
と、言って聞き入れない。
私は、毎日、毎日
義母の面倒に明け暮れていた。
優也は、大学に入り
教育学部に進み、
教師になりたいみたいだ。
拓也は、高校三年となり
綾華の仕事を手伝っていた。
優也は、マンションで生活をし
拓也は、綾華の家にいることが
多く、私は義母と二人で
息が詰まる毎日を過ごしていた。
それに行き詰まり
私は、一人で旅行にでた。
綾華や優也と拓也には、
連絡だけをした。
綾華は、
「命の洗濯してきな。」
と、言ってくれた。
私は、想い出の土地に
一人で訪れた。