優しくて温かい場所(Gently warm place)
六話☆☆イギリス⑴

∴∴咲桜 離婚

私は、綾華に連絡をして
兄との話を全てした。

綾華は、
「拓也の事は、
私がきちんと責任を持って
経営者に育てるからね。」
と、言ってくれた。

次の日に
優也と拓也にも全てを話して
神崎と離婚をして
イギリスに永住する事を
伝えた。

二人は、寂しそうだったが
私の意思を尊重してくれた。

二人が、親権をどちらにするか
わからないが、
「拓也の事は、
綾華が責任をもってくれるから。
綾華の元で頑張りなさい。」


優也は、
「大学があるし
よく、考えて決めたらいいよ。
二人が、どちらを選んでも
二人とも私の大事な大切な息子には
変わりないから。」
と、言った。

優也は、
「俺は、母さんに親権をお願いしたい」
と、言ってくれた。
拓也も、もちろん私だった。


夜、神崎と話すと言ったら、
兄と兄の知り合いの弁護士
兄の秘書の幸村さんと
四人で話に行くことになった。

神崎は、納得せずに騒いでいたが
弁護士に
「家庭を省みることなく
全てを妻に任せ
尚且つ、自分の母親の介護を強要し
逆らうと殴る、罵る
こんなことが、公になれば
貴方の今の地位はなくなりますよ。
今、このまま離婚したら
慰謝料も、養育費も
請求しません。
いかがなさいますか?」
と、言われて

神崎は、渋々認め
離婚届に記入した。

私は、やっと・・全ての事から
開放された。

兄と弁護士の先生、幸村さんに
お礼を言って、綾華の家に行った。

離婚届は、弁護士の先生が
「責任をもって出します。」
と、言ってくれて

直ぐに、
「受理された。」
と、連絡があった。
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