優しくて温かい場所(Gently warm place)
∴∴トラウマ
咲桜は、この日
安西咲桜になった。
咲桜、42才
智、44才
智は、翌日から学校に復帰して
先生方からも喜ばれた。
もちろん入籍の報告もした。
生徒からも、元の安西に戻ったと
凄く喜ばれた。
安西の両親も喜んでくれて
咲桜も嬉かった。
優也は、智と一緒の高校教師に
なりたくて、よく家にきて
智と話をしている。
智の両親は、
優也も拓也も、
凄く可愛がってくれて、
そんな経験のない
二人は、照れながらも
嬉しそうにしていた。
咲桜は、幸せだった。
智には、少しトラウマが
あるが、それは咲桜だけが
取り除ける事だから
咲桜は、智が不安にならないようにした。
智は、必ず
< 今から帰る >と
咲桜に連絡する。
咲桜は、鍵を開けて待つ。
それが、毎日の日課だ。
前回、帰宅した時に、
咲桜が、いなかった為
不安が·····凄い····みたいで‥‥‥
帰ると、智は咲桜を抱き締めて
咲桜の存在を確認する。
智は、いつもその時
若干震えている。
どれだけ、この人が
傷ついたのかが伝わる。
だから、咲桜は、
智が納得するまで
智に抱き締められる。
智は、落ち着くと、
咲桜にキスをして
手洗いをして、
部屋着に着替える。
最初の頃は、毎日
「ごめんね。みっともなくて。」
と、謝る智に
「私を確認してくれてるのだから
みっともなくない。
抱きしめられて、役得。」
と、言うと
恥ずかしそうにする智に
だから、謝らないで。
と、伝えた。
それから、
二人で、食事をして
ゆったりとする。
智も咲桜も、この時間が
何よりも好きだ。