優しくて温かい場所(Gently warm place)

∴∴智


智は、自分の病気が治ったことを
両親にも報告した。

両親は、
やはり智は、
咲桜じゃないとダメなのだと
改めて思った。

智も嬉しかった。
また、咲桜を抱けることが‥‥

今夜も、咲桜の意識が
飛ぶまで抱きつぶし
咲桜を抱き締めながら
眠りについてしまった。



翌朝目が覚めると
咲桜は起きて
朝食の準備をしてくれていた。

咲桜を後ろから抱き締めて
落ち着いたら、顔を洗いに行く
これも、智の毎日の日課だ。

咲桜は、智の思うように
させていた。

咲桜は、智を大事に大切に思っていた。

今日も智を見送り
和訳の仕事をしていたら
智から、連絡が入り
「授業の資料を忘れた。」
と、言うから
学校に届ける事にした。

車に乗り込み学校へ
学校について事務の方に
挨拶する

「安西の家のです。
いつも安西がお世話になっています。
安西に届け物があるのですが」
と、伝えると
「安西先生は、今中庭の方に
居ますので、そちらへ
回って頂けますか?」
と、言われたので
中庭の方に行くと

生徒さん達が数名いて
その中に、図書館の時の彼がいた
「えっ、Sakuraさん。
今日は、どうされたんですか?」
と、話しかけられていると

だんだん、私達の回りに人が増えて

えっ、Sakura?
本物?
なんで?
綺麗な瞳!
とか、騒いでいる

そこへ····
「咲桜!!」
と、呼ばれて見ると

え~っ、なんで、安西?
咲桜?
ああっ?
とか、生徒達は騒ぎだし·····

智が、そばにきて
「悪いな、急に。」
「ううん、大丈夫だよ。」
と、話してる私達に
「安西先生、どんな関係?」
と、生徒に言われて

「あぁ?俺の嫁だ。
触るなよ。俺のだから。」
と、言う智に

生徒達は、
ギャー、ギャー、騒いでいた。
私は、嬉しくて
クスクス笑っていた。

そう、私は、智といるときは
カラコンはしない。

智が、グリーンのこの瞳が大好きで、
「いっさい隠すな。」
と、言われているから。

ひとしきり騒いで
私は帰宅した。
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