取り敢えず書いてみた作品(無題)
やっぱり私の判断は間違っていたのか?
ううん。間違ってなんかない。
私の判断で結衣はいま元気に過ごせている。
ならば、私の判断は間違っていない。
そう、言い聞かせないと身体が持ちそうにないのだ。
結局、王だのなんだの言って必要としているのは私ではなく純血な九尾の血なのだ。
ならば、九尾として、最後に最高に高貴な花を、咲かせてみせる。
「神子猫」
「はい?」
何処からか音もなく現れた神子猫に多少驚いた。
「私が死ねば、花になる。
その花を結衣に届けてはくれぬか?もし、結衣が居らぬなら、結衣の子孫に渡してはくれぬか?」
「王が望むのなら、私は何でも致しましょう」
その言葉を最後に神子猫は消えた。
「これで、いいんだ。」
自分にそう言い聞かせ、そっと、長い眠りについた。