無情の姫
私がそんなに邪魔ですか?
日の光に目が覚め、まだ覚醒しない体で着替える。
他の家族は使用人に着替えさせているらしいが、そんな面倒なことはしない。
身支度を終えると、タイミングをはかったかのように使用人が朝食を持ってくる。
はずなのだが、今日は違うようだ。
「旦那様がお呼びです。書斎まで来るようにと。」
使用人はそれだけ言うとすぐに部屋を出ていった。
あの人が自分から私を呼ぶなんて、一体何が起こったの?
ちょっとした疑問を抱きながら書斎へ向かう。