【完】365日、君をずっと想うから。
非常階段に着くと、蓮が踊り場で手すりに肘をついて私を待っていた。
「蓮、お待たせっ」
踊り場まで駆け上がるけど、蓮の顔は不機嫌で。
それどころか、舌打ちまでされる始末。
「おせーんだよ。
待ちくたびれたっつーの」
「ご、ごめん……」
でも授業中だったし……!
謝りながらも、なんだか理不尽な気がするのは私だけ……!?
「ま、しょうがねぇから今回は許してやる。
そんなことより、」
「な、なに?」
思わず身構える私。
蓮が腕組みをしながら、そんな私を見下ろした。
「命令。
明日、マカロン20個手作りしてこい」