【完】365日、君をずっと想うから。
嫌な予感は見事に的中し、蓮はポケットから〝あれ〟を取り出した。
「俺の言うこときかないなら、これ、明日昇降口にでも貼っておくから。
全生徒がよーく見える場所に。
公開ラブレターの反応、楽しみだな」
私の届かない位置でラブレターをひらつかせ、ニヤリと笑う蓮の顔は、もはや悪魔にしか見えない。
コウくんへのラブレターを出されたら、もう命令に従うしかなす術はなくて。
「うぅ、わかった。
作ってくるよ……」
「わかればいい」
そう言って、満足そうに笑う蓮。
完全に蓮のペースに巻き込まれてしまった。