【完】365日、君をずっと想うから。


─── あれは、今日の昼休み。



日直である私は、職員室にいる先生のもとへ出席簿を届けに行こうとして、渡り廊下を通りかかったとき、校庭から聞こえてきた数人の女子の声に足を止めていた。



だって……


『森永って、ほんと見てるだけでウザいよねー。
騒動ばっかり起こしてる問題児は、学校に来ないでほしいんだけど』


『その森永と仲良い小暮さんって、最近よく蓮くんと一緒にいない?
みんなの蓮くんなのにさーっ!
やっぱり、森永と同類で問題児だって!
顔がいいからって調子乗ってるよね。
痛い目遭わせちゃう?』


私とひかるちゃんの悪口が聞こえてきたから。



慌ててサッと柱の裏に隠れる。



その場から逃げようと思ったけど、足がすくんで走れなかった。



バクバクと心臓が嫌な音を立て、きゅうっと絞られるような感覚を覚える。



だれかから、こんなにもまっすぐに悪意をぶつけられることはなかったから。



ど、どうしよう……っ。


怖い……。

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