【完】365日、君をずっと想うから。
「おい、これで信じたかよ?
言っとくけど、花の連絡先だって俺の携帯に入ってるからな」
腕を組み、私の顔を覗き込む向坂くん。
どうだ、これでもまだ疑うかって、挑発的な瞳で。
今言われたことからしてみたら、向坂くんがいた世界では、本当に友達だったみたい……。
でも、まだ全部は信じきれないよ。
だって、こんなこと前代未聞だもの。
占いとか幽霊とかは信じる方だけど、未来人なんて私の理解の域を遥かに超える。
だけど、なぜか彼の目が嘘をついているようには思えなくて。
「じゃあ、どうやって未来から来たの……?」
「過去に戻れるように強く願ったら」
「どうして過去に戻ろうとしたの……?」
「なんでそんなことまでいちいち花に話さなくちゃいけねぇんだよ」
質問攻めしていると、ついに向坂くんはイライラしだした。
「ご、ごめん……っ」
うわ、怒らせちゃった……!