【完】365日、君をずっと想うから。
すると花は、潤んだ瞳で俺を見上げていたが、やがてうつむき弱々しい声を上げた。
「成績が……よくなかったの」
「成績?」
「学年で3位だったの……。
1位に……なれなかった……」
「花?」
今にも壊れてしまうんじゃないかって思った。
それくらい、うつむく花が小さく脆く見えて。
ぎゅっと制服の裾を握る手に力がこもっている。
「3位だって十分すげぇじゃん」
花がふるふると首を横に振った。
「1位じゃなきゃ……だめなの……」
「どうして、」
ふいに花がこちらを見上げた。
やっと交わったその瞳には、今にも溢れそうなほど涙が溜まっていて。
ズキンと胸が痛んだ。
「……っ」
「蓮、私ね……っ」