【完】365日、君をずっと想うから。
私達家族は、少しだけすれ違ってしまった。
でも、やっぱり、私は───
「私、お父さんとお母さんの子供でいたい……っ。
家族でいてもいい……?」
言葉とともに、再び涙があふれた。
ずっと言いたかったこと。
でも、勇気がなくて言えなかったこと。
やっと……言えた。
お母さんは目を少し見開き、やがてその目を細めて微笑んだ。
「当たり前でしょう?
花は私達の娘よ」
お母さんの言葉が、優しく私の心を包み込んだ。
それまでずっと心をガチガチに固めていた鎖が、一瞬にしてほどけていく。
思わず顔を手で覆った。
「ふ…う……うん……っ」
嗚咽を漏らして泣く私の背中をそっとさすってくれるお母さん。
お母さんの手って、こんなにあったかったんだ……。