【完】365日、君をずっと想うから。


たまに登校しているかもしれないけど、クラスが違うからまったくと言っていいほど会えていない。



今日も、蓮のクラスの男子がジャージを着てグラウンドに向かう姿を見たから、もしかしてと思ってベランダに出てみたけど、やっぱりグラウンドに蓮の姿はなくて。



本当にどうしたんだろう……。



関係ないって言われても、やっぱり気になるよ……。



出席日数とかも、大丈夫なのかな。



普通なら今だって、あのグラウンドの隅にグループでたむろって、友達と談笑でもしてるはずなのに。



そこにはいないのに、グラウンドにジャージを着た蓮の姿を描いてしまう。



あれから家族と、少しずつだけど距離が近づいてきたよって、話せるようになってきたよって、そう報告だってしたい。



会いたいなぁ、蓮に。



はぁ、と深いため息を吐くと、いつの間にかまじまじと私の表情を窺っていたひかるちゃんが声を上げた。



「こうなったら、蓮の幼なじみのとこにでも行こっか!
もしかしたら蓮のこと知ってるかもしんないし!」

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