【完】365日、君をずっと想うから。
教室の一番後ろに集まり、ロッカーに寄りかかりながら話しているグループ。
そこに向かって、ひかるちゃんが呼びかけた。
「シノ!」
その声に、ふわっとした髪を揺らして、ひとりが振り向いた。
と、露わになった彼の整った顔立ちに、思わずびっくりして息を呑む。
蓮もとってもかっこいいけど、この人もまた違ったかっこよさを持っている。
ひかるちゃんを見ると、彼は垂れた細い瞳をアーチ型に描き、頰にえくぼを作り出した。
「あ、ぴかるん!」
こちらに向かって嬉しそうに駆けてくる彼。
目の下のほくろが、優しそうな印象を深めている。
「どーしたの? ぴかるん」