【完】365日、君をずっと想うから。
「親の都合で引越すことになったこと、花ちゃんだけにはどうしても言えなかった。
最後まで、花ちゃんとは笑い合っていたかったんだ……。
でも、それが余計花ちゃんを苦しめてしまったんじゃないかって、すごくすごく後悔してた」
「コウくん……」
離れていたけど、心はちゃんとそばにあったんだね。
それだけで、会えなかった時間は、私の心の中で埋まっていくようで。
「どうして、こっちに戻ってきたの……?」
「実は、またすぐにでも戻ってこられるように、地元近くの大学に入学したんだ。
そして、一人暮らししてる」
「そうだったんだ……」
連絡先を交換していたわけでもない私たちは連絡も取れず、そんなことちっとも知らなかった。