【完】365日、君をずっと想うから。
蓮といた時間と取って代わるように、コウくんとの時間が増えるようになった。
放課後、講義が終わると学校の近くまでお迎えに来てくれるコウくん。
「コウくん、毎日来てくれるけど忙しくない?」
12月に入った頃。
帰り道で私は、コウくんにそう尋ねた。
すると、コウくんがマフラーに顔を埋めたまま、こもった笑い声を上げる。
「花ちゃんと会えなかった時間、ちょっとでも取り戻したくて」
「……っ」
コウくんは見かけによらず、こっちがドキドキするようなことを直球で言ってくる。
こんな神対応してたら、大学でもモテまくってるに決まってる。