【完】365日、君をずっと想うから。
「ど、どうぞ……!」
その言葉を聞くや否や、コウくんは箱からチョコを取り出し、パクッと口に放り込んだ。
もぐもぐと咀嚼するコウくんの姿を、固唾を呑んで見守る。
昨日味見はしたけど、眠くなっていた中での味見だったから不安。
どうか、上手にできていますように……!
「ん、美味いっ!」
明るく弾けたコウくんの声に、私は思わず前のめりになる。
「ほんと!?」
「うん!
ほんとのほんとに美味しいよ、花ちゃん!」
コウくんの笑顔が咲いた。
それと同時に胸をなでおろし、安堵のため息をこぼす私。
はぁぁ〜、良かった!
コウくんに美味しいって言ってもらえると、すっごく嬉しいなぁ。