【完】365日、君をずっと想うから。


私の言葉を聞くなり、肩を掴んでいた手がずるずると落ち、ぎゅうっと微かな力で腕を握りしめた。



そして「はぁぁ〜」と深いため息を吐いたかと思うと、コツン…と私の肩に額を乗せた。



突然もたれかかってきた蓮に、一瞬にして身体に熱がこもる。



「れ、蓮……っ?」



「連絡つかねぇから、まじで焦った……」



耳にかかる、脱力したような蓮の吐息。



あまりの近さに心臓が跳ね上がる。


と同時に、この状況をようやく悟った。



「も、もしかして、捜してくれてたの?」



「そーだよ。
月島が、花になにかあったんじゃないかって言うから……。
プラネタリウムも花ん家も月島ん家も、どこ行ってもいねぇし……」



そう、だったんだ……。

< 321 / 418 >

この作品をシェア

pagetop