【完】365日、君をずっと想うから。
「迷子じゃねぇなら、学校までの戻り方は分かってるんだよな?」
「うん」
「なら、月島が顔をまっ青にして心配してたから、早く学校に行って安心させてやれよ」
「え? 蓮は?
蓮は一緒に帰らないの……?」
「俺はひとりで帰るからいいよ。
そこら辺ブラブラして帰る」
……違う。
蓮は私に隠してる。
「蓮、足、怪我してるよね……?」
ハッとしたように、蓮の顔が一瞬強張った。
図星をつかれたように。
やっぱりだ。
足を怪我してるのに、私のこと捜しに来てくれたんだよね?
こっちに駆け寄ってくれたときの蓮に、違和感を感じていた。
右足だけ引きずっているような、そんな違和感。