【完】365日、君をずっと想うから。


「それより花ちゃん、疲れてるよね。
大丈夫?」



「え? うん……」



そう答えながらも、花ちゃんがふらついた。



前傾する花ちゃんの身体を抱きとめる。



「へへ、ごめんね……」



身体の中で、力ない声を上げる花ちゃん。



全然、大丈夫じゃない。



長い距離を、蓮くんをひとりで支えながら歩いてきたんだから、疲れていないはずがない。



俺は花ちゃんの肩を支えながら、そっと身体を離した。



「送るよ、おぶるから背中に乗って?」



「でも……」



躊躇いの声を上げる花ちゃん。



「俺に遠慮はなしだよ。
今日くらい甘えて?」



俺の言葉に観念したのか、花ちゃんがおずおず頷いた。

< 329 / 418 >

この作品をシェア

pagetop