【完】365日、君をずっと想うから。
彼女はそこで頰を伝う涙に気づいたようで、手の甲で涙を拭いながら、また笑った。
『ごめんなさい。
嬉しいことがあって』
『嬉しいこと?』
彼女は、弧を描いた唇を噛み締め頷いた。
幸せが溢れ出たような、満開の笑みを浮かべて。
そして、涙で潤んでいるせいじゃない、目の奥でなにかを発光させてキラキラしてるような、そんな瞳をこちらに向けた。
『私、小暮花っていいます。
あの、天文部に入部したいです……!』